フィッティング…の謎
ゴルフショップをして約30年、 この業界にかかわって35年位が経ちますが、 いまだ 巷で使われる 「フィッティング」 と言う言葉の意味が掴めません。 私個人、ハミングバードが考える「フィッティング」とは 良い悪いを除き 「年齢も含め 自分の体力に合っているのか」 「セットとしての 流れはどうなのか」 「行き着きたいスイング~クラブの扱いに導かれるか」 これが基準点です。スイングは主にクラブによって造られてしまう、導かれてしまう、 を念頭に置いて、どんなスイングを造りたいのか というのが 一番重きを置くところ かも知れません。 ところが 一般的なアマチュアゴルファーの場合 クラブを選んでいく過程で 「上手くなると 硬いシャフトを使う」 「上手くなると 少ないロフトを使う」 「スチールシャフト⇒上級者 カーボンシャフト⇒初心者」 という おそらく スコアを目安にしているのだと思いますが 上手い/下手 が クラブ選びのフィルターとして 重きを置くので フィッティング イコール フィットする フィットさせる と言う言葉の意味が難解になってしまいます。 「体力的には全然使えないのに 硬いシャフトを上手くやりくりしているか」 「上手い=硬いシャフトなりの 良いスコアになっているのか」 を評すれば良いのか、それとも 「体力的には合っていませんよ」 「それでは 硬いシャフトのを無理やり使うスイングになってしまいますよ」 になるのか・・・ しかし 後者を選ぶ となると 「体力なりの 柔らかさ のシャフトを選択 するコト」 になりますので ゴルファー基準からすると レベルの降格 シャフトの硬さが 上手下手の目安・・・ ですので というコトに為ってしまう訳です。

プロの立場から言わせて貰うと まず フィッティングの基本~原則順 は ❶ セットが一貫した流れ になっているコト バッグに入れた 10~14本 パターも含めた クラブの 特に「シャフトの硬さ」 「ヘッドの重さ感」などが 流れになっているコトが肝心 です。 ❷ 自分の年齢、体力なりに無理のないモノ 多くの方が 捻じり鉢巻をして 自分の 最高ヘッドスピード を基準に シャフトを硬さ を選んだりしていますが、 そんなのは 生涯を通して、コースでは 「出ません!」 二日酔い気味で回る日もあれば 途中から土砂降りになる時もあります、 微妙に 腰痛を気にしながらゴルフすることもあるでしょう 少なくとも 自分の最低限を基準にして ゴルフクラブを選ばないと コースに行ったときに クラブに助けて貰えません ❸ 良くも悪くも クラブ によって スイングは影響を受けます。 おそらく 本当のフィッティングの意味はここにある と思いますが、 巷の ゴルフ では 完全に無視されています。 どんな風にクラブを振りたいか、扱いたいか、 は その人の体力とクラブスペックの関係 によって ほぼ 決まってきます。 仮想の未来 を考えるとすると 全くゴルフをしたことのない人に 軽い(小さい)ヘッド~硬いシャフト のクラブ 重い(大きい)ヘッド~柔らかいシャフト のクラブ の二種類 を渡した時、 同じ人 であっても 双方の一年後の未来 は 全く別なスイングが出来上がってきます。 体力を無視し、無理やり クラブを、ヘッドを振りまわしたい のであれば 硬いシャフトを選ぶと良いでしょう。 ただし こちらは 肘や手首、首や腰 など を痛める可能性 と 練習の頻度、量を調整する必要が生まれます。