アイアンをデザインする場合、
(ヘッド重量に制限の有る限り、のみ
一般的には マッスルバックはスチールシャフトに組まれるため
マッスルバックは鉄の塊 ですので
その重量をどう落とすか、どこを削るか を意識します。
逆に、キャビティバックの場合は
アイアンとして 性能特性を出すためのモノ ですので
重心を考え、どこに肉付けするのか を意識します。
マッスルバックのアイアンは
鉄の塊ですので、大きさ、高さ、厚み どれをとっても
大きく、厚く、高くすることが出来ないが故に、
総じて 重心は意外にも低め です。
ただ 重心の深さは キャビティの平均値6mm前後に比べ
3mm以下(半分位)ですので
上がり易いとは言えませんが、それが故に
ストロングロフトになっていないものが殆ど です。
そういう意味で キャビティの方が上がり易いのか、
マッスルバックの方が上がり易いのか、一概には言えません。
10~15年ほど前から ゴルフクラブ全般が売れなくなり、
その流れもあり、予算を抑えられる スチールシャフトが
アイアンシャフトの主流となりました。
それに伴い、30年前、40年前のデザインとあまり差のない
重心の短く、重心の浅い、マッスルバックが復活しました。
それが スイングの流れ にも影響を与え、
一時は 旧世代のモノ、するべきでないモノ であった
フェースローテーション、ヘッドターン が復活してきた
と言う経緯です。
ここで問題になるのが ドライバーとの相性 です。
マッスルバックに限りませんが、アイアンはスチールが主流です。
そして、ドライバーは「飛距離追及」の為、
ドライバーの平均的な重心距離は 40mm前後、
そのシャフトの硬さは SR で 230~240cp前後 です。
一方、マッスルバックの平均的な重心距離は 35mm前後
そのシャフトの硬さは SR で 300cpm前後、
ふたつの関係は 正直… 最悪です。
ヘッドの大きな(重心距離の長い)ドライバーには
アイアンに比べると かなり柔らかいシャフトが装着されていますから、
ヘッドを細かく動かさず 俗に言う ボディターンで
するコトを望まれる、そう使わないと苦労するスペックですが、
逆に シャフトの硬い 小振りなヘッド装着のマッスルバックアイアンは
フェースローテーションを強要されます。
コース、現場では それを交互交互に使うことになる訳で、
そして 共通して、アプローチで苦しむことになるのです。
そういう意味では ドライバー、アイアンのシャフトの硬さ を
出来るだけ揃える、似たような感じ…にした上で
(同じようなボールの位置で使えるか が目安になります)
(長さにもよりますが ドライバー +20cpm → アイアン)
似た感じで振り易い キャビティの方がベターだと思います。
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